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2007年4月16日 (月)

個人の立場にたった介護って?

先週、ケアマネジメントの講義時に先生の体験談を聞きました。

ちょっといい話だったので、記しておきます。

介護老人保健施設(老健)で働いていた頃、オムツはずし運動が推進された。

オムツをはずすことの利点は様々ある。

 トイレに行って便座に座るという行為により、肺がきたえられ肺炎防止、腸が活発化することにより消化機能が高くなる、骨が鍛えられる、脳も活性化して認知症予防になる。患者のことを考えれば確かにプラスである。しかし介助者には大変な労働力が必要になる。スタッフは時間になれば、入所者をすべて決められた時間に尿意、便意がなくてもトイレにつれて行き便座に座らせなければならないからである。それでも、施設一丸となって取り組んだ。そのかいがあってか、ある入所者は寝たきりで尿意、便意をまったく感じなかったのに、ある日トイレにつれていってくれと尿意を回復させるまでになった。スタッフは大変喜んだ。

 ある日、入所者の家族から自分の妻にだけはそういったことをしないでほしいという要請があった。実際、個人的に何ていう家族なんだと感じた。なぜそんなことを家族でありながらこの人は言うのだろうか・・・疑問を感じた。

 やがて、看護師からケアマネになった先生は、自分で事業所を立ち上げ、いろいろな在宅介護を必要とする人たちに出会うようなった。ヘルパーを必要としている人たちの一人一人のケースを考えたとき、介護老人保健施設(老健)にいた頃のオムツはずし運動のことを思い出した。

 老健に入所している方は、いずれ老人ホームに入るか、在宅で介護されるかどちらかの選択に迫られる。有料老人ホームに入所するにはかなりの費用が要求される。割と安価な特別養護老人ホームには、多数の待機者がありすぐには入れない。必然的に在宅介護となられる方は数多くおられる。全員が在宅での介護力が備わっているとは限らない。在宅介護では、尿意を回復したおばあさんにトイレに行かせてあげられる介護力の備わっていない家庭もある・・・要介護者が介護する場合(老老介護)であったり、経済的事情により昼間はどうしても一人になりオムツをはめていなければならない場合もある。

回復してトイレで排尿・排便できるようになった方はまたオムツをあてがわれることになる。果たしてそれは、本人にとって幸せなことなのだろうか・・・という疑問がわいてくる。

そう思ったとき、こういった施設の中では、家族との話し合いの中から、将来の介護の仕方を考えたうえで、入所者一人一人に違う仕方で接していかなければいけないという思いになった。

そして、オムツはずし運動が病院のエゴだったことに気がついた。

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コメント

Biさん、こんばんは。
この話をきいて、それならどうしたら良かったのかって考えました。
家族も意地悪しているわけでもないし、自分にはどうしようもないし。

介護の仕事をして、助けられるのは出来る範囲内だと思いました。それ以上のことしようとするのは、やっぱりエゴなんだと思いました。
自分のつごうで、熱心に助けたり、もうやめたって言われたりしたら、もし自分だったら勝手だなって思います。
冷たいけど、ここまでが仕事っていう冷静さを持ちたいです。燃え尽き症候群も怖いです。

投稿: ぶるー | 2007年4月17日 (火) 午後 06時44分

こんばんは~。
この記事を読ませていただいて、ホントに人それぞれなんだな!って思いました。確かに、オムツが外れた方が良いと思うよね。でも、本人が一日中、自分でトイレが出来ないとなると新たな問題になっちゃうんだね。掲示板に書かれていた、オムツ体験って、これはBiさんがオムツを履いたて排尿とか体験するって事なの~??

投稿: eimeis | 2007年4月17日 (火) 午後 10時07分

ぶるーさんへ
「もし、あなたが介護をしてもらう立場だったらどんな介護を受けたいですか?」という質問が、どういう意図だったのか少し理解できたような気がしました。
「介護力」という個人それぞれ違うということ。
考えると深いです。
医者が人の命を救うためにいる→安楽死の問題、ちょっと考えました。

投稿: Bi | 2007年4月18日 (水) 午前 05時34分

eimeisさんへ
おむつ体験はそういうことです。私がはめて、紙おむつでオシッコする体験です。
ジワジワジワって生温かい感じがして、気持ちいいものではないです。でも、我慢していたぶんスッキリという気持ちもあるのですけどね・・・。
この体験からは得るもがたくさんありましたよ。深く考えると、介護とはまでいきつくかも・・・・。(笑)

投稿: Bi | 2007年4月18日 (水) 午前 05時39分

久しぶりです。
オムツはずしは、確かに利点は、あるのですが、
家族に、とってみれば、肉体的に、きつく(5年介護した経験)分かっていても、目を、つぶる事が、
あるのです。理論的には、よく分かりますが、
介護を、するまでには、専門書も、読みましたが、
相手が、あることですから、臨機応変に、行かないと、
自分が、参ってしまいます。
介護は、長い年月に?
自分の、できる範囲で、する事だと、思います。

投稿: 大阪のおねいさん | 2007年4月18日 (水) 午後 12時03分

今もあるかな~?
以前、飲むと便が臭わないってサプリか何かがあって、すっごく売れてた事がありましたよね。
まだそんなに知れて無い時に、介護をしてる人が、
「おむつ交換が少しでもラクになる様にそれを飲ませたいけど、それは可哀相な事じゃないかって言われて悩んでる。」ってテレビで言ってるのを見た事があります。
『おもいっきり○○○』みたいな番組だったと思うんですが、みんなに「飲ませて良いと思う。」って言われて、相談者がホッとしていた事を思い出しました。

投稿: しろぱん | 2007年4月18日 (水) 午後 10時06分

大阪のおねいさんへ
コメントありがとうございます。
「介護力」ってことばを、訓練校に行って知るようになりました。それぞれの家庭によって違う・・・これを考慮していかないといけないようですね。
本当にそうだな・・・と思うようになりなした。
本当に、先の見えないのが介護ですね。
出来る範囲でやれることをやる・・・私もそう思います。

投稿: Bi | 2007年4月19日 (木) 午前 06時17分

しろぱんさんへ
そういったものがあるのですね。初めて知りました。
体に害がないのであれば、とても魅力的なものですよね。むしろこういうものがあるのだったら、介護される側がきっと欲しいと思うよね。
わたしだったら、きっと飲みたい。ただでさえ飲みたい。大便は臭いのはだれもがいっしょなのに、なぜにこんなにも引け目感じるのかなぁ~。人間って不思議。おならも出さないと病気になるのにね。
バラ、レモン、森林浴の香りがするようなものないかね。(笑)

投稿: Bi | 2007年4月19日 (木) 午前 06時22分

ありがとうございます。すごく勉強になります。(^^)
ヒトコトアドバイス・・・オムツっていうより下着って行ったほうがいいかもです。
もう、講義受けたかな??
「オムツ交換しましょうね」って、言うより「下着を替えましょうか」って、言った方が気持ちがいいかも・・
ハハハ

投稿: nekosann | 2007年4月19日 (木) 午後 09時28分

nekosannへ
ありがとうございます。やっぱり大先輩。オムツでなくて下着ですね。その方が利用者さんの気持ちがちがいますね。
「下着を替えましょうか?」ですね。
実習がこれからなので、またアドバイスお願いします。
なんかうれしいです。こういうふうに言ってもらえるのって。

投稿: Bi | 2007年4月19日 (木) 午後 10時00分

お疲れ様です・・・。
良かった~、次の記事になってなくって・・・(笑)

Biさんは、オムツ自分で当てて排尿、排便したのかな???排尿はできるかもしれないけど、排便は勇気がいるな~。私は小学校の時、下校途中に便意をもよおし、間に合わなくてそのまま・・・。あとは想像におまかせしますが、そんな感じでしょう???
その時の家までが遠かったと感じた、また、パンツの中が重たいと感じたことはありませんでした。

なんか余談になってしまいましたが、その人の立場になっては、なんでも難しいですよね、介護だけでなく・・・。母も、夜中倒れたらいけないのでオムツをはいて寝てるようですが、やっぱりオムツの中ではしたくないからトイレに行って、またこの前倒れたそうです。
こんな場合はオムツの中でしろ!って言ってますが動ける者にとってはイヤみたいですね。
かといって、年寄り二人の生活で夜中倒れても誰も気づかないし、これまた難しい問題です。

動ける者はオムツをしないほうがいいに決まってますが、ケースバイケースですね~。
寝たきりになってもらっても困るのでできるだけ動け!とは言ってますが本人にとっては???
これまた、その相手の身になって・・・というのが難しいです。それが自分の親となると特に難しいように思うのは私だけでしょうか?

長くなってしまいました・・・。ごめんね!
Biさんも、体に気をつけて無理しないようにね!

投稿: ポムモモ太郎 | 2007年4月20日 (金) 午前 12時06分

わが家も自営業で、おばあちゃんにオムツをあてていました。ところが、グループホームに入ったら、お世話をしてくださる方が一生懸命で、ついにトレーニングパンツになりました。
家族は「信じられない」と言っています。
でも、施設だからこそできることで、自宅ではとてもそのような介護はできません。
難しい問題ですね。

投稿: 聖子 | 2007年4月20日 (金) 午後 01時32分

ここでははじめましてですね。
ごぶさたしています。
義母はオムツを嫌がります。が、転倒のほうが怖いので夜はオムツにして、一人で立たないように柵を立ててます。
でも「オムツにはでない」といって夜中に自分ではずして・・・天気のいい日は笑っていられますが・・・w
・・・やっと子供のおねしょ布団から解放されたと思ったのに・・・(爆)

投稿: ともぴ~ | 2007年4月21日 (土) 午後 10時12分

ポムモモ太郎さんへ
ご両親様、老々介護なのですよね。
老人介護というとオムツと連想してしまいますよね。ナカコおばあちゃんは、サルバパンツを使っています。透析中に排便排尿を避けるために、薬で調整しています。これも大変なことですが、生きている証が食べる、出すですものね。
オムツの中でするということ・・・簡単なことではないですね。一割負担で購入でるポータブルトイレの利用っていう方法もありますよ。我が家は、ポータブルトイレも一応用意してあるのですが、ナカコさん1度使っただけです。座ってもオムツと一緒で出ないそうです。
転倒骨折は本当に避けたいです。

投稿: Bi | 2007年4月22日 (日) 午後 03時03分

聖子さんへ
トレーニングパンツはとっても都合がよいですよね。グループホーム利用されているのですね。スタッフの方々は日常生活動作の向上を目指して下さっているのですね。自宅介護でも、こういったグループホーム利用したりして、介護保険の利用の仕方によって今はオムツ回避できるかもしれないですね。
とってもいい話、聞きました。ありがとうございました。

投稿: Bi | 2007年4月22日 (日) 午後 03時16分

ともぴ~さんへ
ようこそ!こちらこそご無沙汰してしまってます。
随分、環境が変わったでしょ?ヘルパー2級講習受け始めました。(笑)
義母様、転倒骨折されたと知りました。
お子様がまだ母の手を必要としている歳での在宅老人介護は本当にしんどい時が多いと思います。特に子供の用事とおばあちゃんの病院とか重なると、心痛とともに肉体的にも・・・。お義母さんによく納得してもらって介護保険大いに利用して乗り切ってくださいね。
在宅では、本当に必要な時に急用利用可能なシステムも欲しいですね。

投稿: Bi | 2007年4月22日 (日) 午後 03時29分

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